かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

ゲームの発売日に喜んでいる人たちを横目に見て、ここまで喜ばれることをしたことないなって思った。

 

大勢の人たちの笑顔

ある日、街をぶらぶらしていたら、ゲームの発売日だったらしく大勢の人が店の前で喜んでいるのが目に入った。それぞれ自分の好きなキャラクターのグッズを身に着けて、お互いの仲間たちと過去の作品や似ている作品、次に買いたいと思っているものなど楽しそうにしゃべっている。みんな幸せそうだった。

 

なんとなく気になってぼうっと眺めてみることにした。大勢の人がやってきて、大勢の人が無邪気に喜んでいるのを10分ぐらい眺めていたと思う。ちょっと疲れていたのかもしれない。じっと見続けてふと、ああ自分はこんなに人を喜ばせたことなんて一度もないな…と思った。こんなに大勢の人を喜ばせることなんて、ちっともできやしない。

 

そう思うとゲームを開発した人たちを尊敬せずにはいられない。このゲームを作った人々は間違いなく自分の目の前にいる人たちを幸せにしたのだ。大勢の人が予約までしてゲームの発売を心待ちにしている。そして入手できたときに大喜びする。なんだかとっても尊いもののように思えた。

 

普段ゲームを買うときにゲームを開発した人のことなんて思いもしない。せいぜいがKONAMIとか会社について語ったりするだけだ。ゲームを作った人について思いを馳せることは少ない。もちろん熱心なファンはMGSの開発者の小島監督という人物が特別好きだーとかはありうると思うけれど、基本的にゲームはゲームとして扱われる。開発者が制作したものとして見られるのではなく製品として見られる。素晴らしい電気炊飯器の開発者を知りたいと思う人はほとんどいないだろう。だいたいライトなゲーマーはそんな感じだ。

 

それでもゲームを開発する人々はすごいんだなと思った。世の中には直接的に人を喜ばせる仕事と間接的、もしくは感謝すらされない仕事もある。誰のために仕事をしているのかわからなくなることもあるだろう。もちろんゲーム開発者も表には出ない人々だ。本当は彼らもいったい何のためにゲームを作っているのかわからなくなることがあるかもしれない。

 

それでもゲーム発売の行列に並んだり、電車の中でお目当てのものを買って喜ぶ子供がいたりするとほほえましくなる。ゲームというのはとっても偉大な作品で、それにかかわる人々もまた素晴らしいんだなあ…そんな風に思った。

 

おわりに

仕事を続けたいと思える理由の一般的な理由として「お客様の笑顔」なんてものがあるけれど、他の人の仕事の成果から生み出される笑顔を見て「自分もちょっと負けないように誰かをほんの少しでも笑顔にできればいいな」なんて影響されちゃったりする。