かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

矯正するのではなく自然と自分自身について思い起こさせるデザイン

 

自分自身を気づかせるデザイン

はてなブログにはこよみモードというものがあり、カレンダーのようにどの記事をいつ書いたのかが一覧になっている。だからか欠けている日は目立つ。だからか毎日埋めたいという欲が湧いてくる。こういうのは設計がうまいなあと思う。ユーザに対してなにかを求めるわけではないが、自然とユーザが書こうという気持ちになるからだ。

 

これはどこかで見たが、駅かどこかの落書きがひどく物損がひどいところを改善するプロジェクトがあり、実は鏡を置くことが一番効果的だった…という話があった気がする。防止策や罰金、より強固なものをやったとしても荒れ具合はあまり改善しなかったようだ。

 

それよりも自分自身が何をしようとしているのかを客観的に見せる鏡が最も効果的だったというのは非常に面白いと思う。自分がどういう事をしようとしているのか、起こっているときや冷静でないときは客観的に見れない。それを自分自身の力で思い起こさせる機能をもたせるのだ。

 

ある意味でそれは外部から人の行動を制御させるのではなく、人の内面に対して働きかけることで本来の機能を取り戻させようとする。なんだか西洋的な対症療法というかおくすりと東洋の漢方の働き方の違いに似ているような気がする。ある意味で思想の違いとも言うべきだろうか。

 

科学的に抑えられるアプローチと本来の人間の精神性を重視してそれを強化したり支えるための技術。そういったものをこうした自然なデザインから感じられる、そんな気がするのはさすがに深読みしすぎだろうか。でもそうした気持ちを感じ取れるのはわりと楽しいと思っている。