なぜ人は働けるのか
自分の現在の生活がうまくいっていない、そう気づけたときは最高のチャンスだと思っている。もちろん毎日がうまくいけばいい。が、人生そういうわけにもいかず、曲がりくねったほうが案外人の役に立ったりする。
最近特に不思議なのは仕事だとすぐにいろんなことを頑張ってやれるのに、家に帰るとまるでなにもできないことだ。どうしてなんだろう?自分の中ですぐに思いつく理由はいくつかある。
その1は「人と関わるから」かもしれない。一人で頑張って続けようとしても続かないのは一人ではモチベーションが上がらず、関係する人がいるとしょうがないor頑張りたいor感謝されたいという気持ちが起こるからか。
その2は「お金」だろうか。働いたらお金がもらえる。働かなければお金がもらえない。単純な動機だが、辛いときにじわじわと背中を押してくれるやつである。自分がお金目的に生きているとはあまり思わない。がんばった分だけ報酬がもらえるとも思わないが、頑張らなければ干上がることを知っている。どちらかというと恐怖成分が強い気がする。
その3は「環境」か。衆人環視の状況ではなかなかサボれない。むかし学校でテスト中になんとなく思い切り計算を丁寧にバリバリやっていたら、隣の人に「なんかすごく一生懸命にガリガリやってたからこっちもやる気出さなきゃと思って頑張ってしまった」なんて言われたことがある。周囲が頑張ってるとそれに引きづられるのかもしれない。
その4は「習慣・慣れ」。社会人は朝早く起きて会社に行くというルーチンが染み付いているから。ただそれだけの理由かもしれない。
こうして理由を上げてみると…一番は慣れの問題なような気がする。ただそれはお金の苦しみや環境に支えられることでなんとか保たれている。そんな微妙な気持ちを少し頑張った仕事に感謝されることを期待して、ひいひいやっているようにも思う。
仕事はなかなかつらいし、一般に続けるのは難しいと思う。それらを補強する仕組みが社会的に広まって普及しているから、自分もなんとか続けられているのかもしれない。間違っても自分の意志でなんとか頑張れているというわけではなく、周囲のなにかに動かされながらごまかしているように思う。
そういうごまかしが自分のプライベートの時間にも必要なのかもしれない。ただ、それがわりと見つけづらく、自分にあったものがどれかわからないというのが問題なだけなんだろうか。