最近自分の使っている言葉がわりと間違っていることに気づいた。
今回は路傍の石。
文字を読めば、道の端に落ちている石。
取るに足らないもの、みたいに使いたくなる言葉だ。
でもこれは全然違う。
路傍の石は文学作品。内容は紆余曲折の人生を送りながら最終的に成功する。
『路傍の石』(ろぼうのいし)は、山本有三の代表的な小説である。1937年に『朝日新聞』に連載、翌1938年に『主婦の友』に「新篇」として連載された。しかし、当時の時代背景の影響(検閲など)もあり、1940年に山本は断筆を決意、最終的には未完に終わった。
文学碑も残っている。
時代に飲まれながらも懸命に生きる、よくある石の一つ。
そんなイメージか。これは慣用句ではない。
ちゃんと本を読んで使ったほうがいいだろう。
が、なかなかいいタイトルでつい使いたくなる。