願望だが、できれば幸せな出来事を不幸なことの穴埋めにはしたくない。
ときおり不幸なことはある。落ち込んで、悲しい気持ちになる。
気分がとてもマイナスで、どうにかゼロ地点に戻したい。
そういうときに幸せが欲しくなる。自分は幸せなんだと確認したくなる。
もしくは不幸じゃないと一瞬でもいいから信じたい。
でもできれば、不幸は不幸のまま時間にまかせて自然に回復したい。
その上で幸せは幸せなままで味わいたい。
これは自分の好きじゃないもの、嫌いなものを食べているときに似ている。
苦手なものを好きなものではあまり中和できない。どちらも微妙になる。
ほんの少しは苦手なものが薄らぐが、そのかわり好きなものが犠牲になる。
だからほんの少し我慢して、別々にしたいなあと思う。
でも心は弱くて制御があまりできないので、あまりそうもいかない。
願望に過ぎないのかもしれないが、いつかそういうことが身についたらいい。
あなたは幸せか?と問われたときに、幸せと不幸を並べて足し引き計算したくない。
幸せな出来事をたくさん並べて、このとおりですと言えたらいい。
不幸だったか?と問われても、さあ覚えておりませんととぼけたいものだ。