かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

どこで話されたことなのか想像する

 

ten-navi.com

正しさが暴走するこのインターネットは早急に滅ぶべきであるという記事を読んだ。
熱量があって、感情がすごく伝わってくる文章だと思う。
おまけに小学校の頃の理不尽エピソードがあってなお辛い。
わりと誰にでもあるよくわからない正義、理不尽ルールは経験したことがあると思う。
そういう意味で共感性の高い文章だなと思う。


こんなインターネットはよくないし、そういう未来にならないでと書いてあると思う。
自分もそう思うけれど、実際にどうしたらいいのか。
考えたこと、こうしたほうがいいんじゃないかと意見を述べる。
そして議論が白熱して…となると、新しい学級裁判になってしまう。
どうしてもインターネットのあるべき姿、正義について語ると意見が激しくなる。


ところでこの文章について考えていて、ふと気づいた。
この人は、いったいどこで話しているのだろう。
本文にはいくつか画像が載っていて暗い雨の画像が印象的だ。
じゃあ外で空を見上げながらつぶやいているのだろうか。
そこでこれを読んだ人はどのように話しかけるのだろう。


こういうことは自分も普段は全然考えないことだ。
作者がどこで話そうとも関係ないし、そもそも文章は多くが抽象化されている。
だから場所なんて関係ない。というか意見が場所や雰囲気で左右されてはいけない。


そう思うけれど、この文章が元で学級裁判が始まるのは本望じゃないだろう。
この人が自分に対してメガホンを持って叫んだわけではあるまい。
会議のテーブルの上でさあ議論をしようと腕組みしながら言ったわけでもないだろう。
どういう場面を想像するのがいいだろうか。


自分は静かな暗い居酒屋で語られているというのがしっくりくる。
そっと語られたら、二の句が告げられない。そうか…。それだけしか言えない。
それでいいんじゃないかなと思う。
答えも議論もなく、ただ受け取って持ち帰らせてもらう。語ってくれてありがとう。
いつか癒えるといいね。いい未来になるといいな。
それだけだ。そして、それでいいと思う。