かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

デスストランディングを40時間プレイした感想

 

とうとうPC版は発売されたので満を持してプレイした。ずっと待っていた。
現時点でのプレイ時間はタイトルの通り、40時間。すっごいハマっている。
7/15から開始して3日で40時間。…結構やってるな。


ちなみにPS4コントローラーをつないでやっている。公式がサポートしてていい感じ。
じゃあPS4でやれば?という質問もあるだろうが、PCだと起動が楽だし、こうしたスクショ撮りが楽だったりする。

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ハマってます

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いいねめっちゃもらえる

ハマっているポイントについて書こうと思う。

 

未知の土地を発見して開拓する楽しさ

もともとオープンワールドでマップを埋めていくのが好きな人いないだろうか。
ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドとかやった人はわかると思う。
自分なりに歩いて、いろんなところを歩く、走る楽しさ。
オープンワールド特有の根源的な楽しさが詰まっている。ステージもかなり広い。

 

このゲームは配達がメインで、"おつかい"という嫌われる要素がメインとなっている。
おつかいは他のゲームではサブミッションとかで水増しのように使われる。
テレポートなどでさくっと終えられたりもするだろうが、このゲームはそうならない。
ちゃんと人の手で運ぼう、というのがメインテーマになっている。

 

上手に設計されたメタ的な?コミュニケーションシステム

メタ的なコミュニケーションと書いたけど、あってるかは微妙だが…
要はゲーム内でのNPCとのコミュニケーションが非常に美しく楽しい。

ゲームでは世界は分断され、ホログラム(AR的)なもので会話する。
基本はメールだ。人とは殆どの場合まったく会わない。敵対する人ばかりが多い。

 

面白いのは"いいね"システム。自分がうまく配達したり、人のためになることをするといいねがもらえる。SNSとかでよくいいねボタンがあると思うけど、まさしくあれだ。
プレイヤーが明示的にボタンを押していいねを送ることもできるし、他人のものを利用するとシステムが自動で相手にいいねしてくれたりもする。

 

このいいねシステム、ストーリーではいいねの量で搭載量やスタミナが向上する。
…おそらくだが。結構一回で100いいねとか道路を建設すると他人から5000いいねとかもらったりするので感覚がすごい麻痺する。うれしいんだけど。

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独自の絵文字フォントがよい

メールで届く内容が、独自の絵文字を使っていて表情がやわらかくていい。
わりと絵文字の作成は大変だと思うのだが、うまく世界観にあっている気がする。
というか実際の本人たちが話す内容よりも十二分に柔らかく感じる。

これはかなりすごいことで、SNSだと絵文字自体がかなりの役割を担うのだろう。
小島監督が考えていたことなのか、よくわからないがすごく面白いことだ。
普通メールは固くなっちゃったり、怒ってるのかなど感情が伝わりにくい。


いいね、は人を幸せにする。絵文字は実際に会っていなくても雰囲気を柔らかく伝えられる。実際に会う以上にもおおげさに喜びを伝えられる。その良さがうまくでている。
もしかして専任のチームがうまく表現を整えたのかもしれない。かなり力が入っていると思う。

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いいねの科学的説明がゲーム中にある

SNSというのが普及した現代において、なにがよかったのか悪かったのか。
最近そういうのが議論され始めてきた気がする。例えばリツイートシステム。

news.livedoor.com

この機能について開発者は利用者の衝動性を冗長してしまったという。
システム的に人間の過激さを煽ってしまったと。それが炎上などにつながってしまう。
SNSに傷ついた人も多い。

 

そういえばここまで書いて、デスストランディングにはSNSがないなと思った。
SNSのシステムを使って入るのに、SNS自体は登場しない。面白いことだ。
ゲームを進めると全米にタイムラグがほとんどない安定した通信ができるようになる。
容量的にも問題ないのでTwitter程度のSNSならばんばんやれるはずだ。
なのにその兆しはない。メール、ビデオチャット、実際に会う、それくらいだ。

 

デスストランディングSNSでのコミュニケーションを分解して扱っていると思う。
よかった部分のいいね、そして地道に人間がつなぐことで顔の見えないまま炎上していく世界を避けている。

世界観設計がうますぎる

これはもう監督がお見事としか言えない部分。しびれるなーと思う。
このゲームは小島秀夫作品であると満を持して言える。どこまでも個性がでている。

デスストランディングには数多くの独自用語がでてくる。正直きついレベルで。
でもどこかSFなのに納得感がある統一的な名前がついている。

例えばカイラル物質。これはカイラル対称性という実際の学術的用語に由来する。
名前がかっこいい。で、カイラル汚染だとかカイラル通信などの言葉に発展する。

それぞれの用語についての説明は…できない。ガチめの考察をしなきゃならなくなる。
結構ぼかしてあってなかなか全容はつかめない(40時間やっても!)

ただこれは、ゲームという視点で見るとすごく面白いなと思う。

一つ一つの単語はあくまで普通に発想はできなくはないものだ。
ただそのつなぎ方、そしてゲームへの反映のさせ方が小島監督流だと思う。

 

まずインタビュー記事などでも小島監督SNSなどがあるのに現代は分断されていることを問題視していた。人のつながりを描きたいと。でも直接は描かなかった。
ゲームの中の超常的減少は海に由来するものが多い。座礁やらビーチとか。
すべてを破壊する爆発、洗い流してゆく雨。破壊、赤ん坊、生と死のつながり。

 

たぶん単語ごとに発想しているような物語に感じる。メインテーマはたしかに分断された社会を再設計するというところにあると思うが、実現する手段として思いついたアイディアや単語をつないで作られている。

言ってしまえば陳腐な発想として天国、死神とかでいい。幽霊でもいい。単に劣化するとだけ言ってしまってもいい。なのに海に由来するものやカイラル、素粒子的な発想などを盛り込んでいる。

 

普通の人が単語カードのようにデスストランディングに出てくるものを並べても、デスストランディングは絶対に生まれないだろうと思う。

奇抜なアイディア、普通それ使わないでしょ?っていう単語をむりくりうまーくつないじゃっている気がする。他の人にはない小島監督パワーのストーリー作成法だと思う。

 

ハードウェアの強さは便利さと豊かさ

ゲームとしての面白さについてだが、序盤は配達に歩くしかない。
生の肉体なので重い荷物はきっついし、悪路ではめっちゃこけて時間かかる。

だが物語を進めていくと橋は作れるし、パワースーツ着て快適に運べるようになる。
道を作ってバイクやトラックで大荷物を高速かつ安全に運ぶことだってできる。

敵との戦闘も次第に超快適になっていく。最初は逃げることしかできなかったのに今ではさくさくすぎるほど簡単に倒せるようになってしまった。

(結構序盤でがんばってたのでかなりショック。先に早く進めばよかった。)

大型ボスも超冷静にグレネード何発あればOKとかわかってしまうので、ほぼノーダメージでさくさく資源回収としか思えなくなった。まあノーマルだしゆるい難易度で俺つええしたいので都合がよかったのだが。

 

国道と呼ばれるデスストランディングには欠かせない要素がある。
いわゆる正式な道路みたいなもので、かなり強力なものだ。
デスストランディングの世界は文明がほぼ崩壊じみていて、都市間を結ぶ道は存在していない。荒れ果てた荒野にわずかながら獣道がある程度だ。そこに資材を投入して懐かしき良き文明の道路を作ることができる。

これ、ゲーム的にすごいのは道路の上ではまったくバッテリーを消費しないということ。めちゃめちゃに強い。強すぎる設計である。

 

どういうことかというと、このゲームですべての車両はバッテリー充電式である。
荷物が重いほどバッテリー消費が激しくなるので航続距離が短くなる。
ところが国道ではバッテリー消費がない。なので大容量、高速、安全、長距離が実現されるという夢のようなシステムなのだ。

こりゃすごい。将来電気自動車で道走ってたら勝手に充電される未来。デスストランディングでは過酷な荒野ばかりしか最初はないので、これだけ強力だと本当に感激するのである。

 

ともあれまだまだストーリーが終わってないので続けようと思うのだが、あまりにもハマりすぎて近頃体調崩しているのでほどほどにしたい。今日は日曜日なのだが封印しておこうと思う。つい配達してしまう…配達依存症にならないよう自制しなければ…。