かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

切り抜き動画って作るの大変

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切り抜き動画7分の作成に140分以上かかった。20倍。

Vtuberなどの切り抜き動画は短くて、見ていて楽しい。
2,3分くらいの尺で字幕も豊かだし、盛り上がっている箇所だから聞いてて楽しい。
だが作る側はどうだろう、どのくらい大変なのか。
実際にやってみると割に合わないなあ…と思う。

 

配信を1時間ほどやったものをカットしていく。いらない部分を切り落として、切り抜きの尺が決まる。自分の場合は7分に収まった。もっと削っても良かったなと思う。
カットなんだからすぐ終わる…と見せかけて実はめちゃめちゃ時間がかかる。

全編の中で盛り上がってる箇所を探して、他の部分を切ることになる。
つまり1時間あるなら、1時間の中で使える箇所をしらみつぶしに見るわけだ。
そうなるとぱぱっと見たとしてもだいたい30分くらいは当然かかる。
がっつり前半を切るとか、覚えてるとかなら…減ったとしても15分は必ずかかるだろう。普通は30分は余裕でかかるはずだ。

 

つまり切り抜きを作るのに、カットだけでも編集時間は総収録時間の1/2は当然かかるわけだ。さらに過去の動画とか、本編の伏線フラグの回収とか…そういうのまで含めると尺も伸びるし、さらに素材化するのに時間がかかる。

さて、カットはいい。切るだけだ。問題は加工である。

 

例えば字幕を入れる、これも大変である。文字を入れるだけでいい…わけじゃない。
まずフォントを決める必要がある。読みやすいか、大きさに問題はないか。

フチ取りをどうするか、強調したい部分のフォントを変えるか。切り抜き動画で力の入ってるのは3分の動画に4、5種類フォントを使っているものがある。テロップ部分、本人字幕部分、叫び声フォント、視聴者コメントフォント…。意外とあるのだ。

で、さらに大変なのは文字の配置位置と字幕の出始め、終了。これがすっごくつらい。

 

カラオケの字幕のように本人が話す前に表示するのはOKだろうか?
これ、実は微妙なのである。というのもカラオケで歌うとき、初見であるはずがない。みんな歌詞を知ってるのだ。次にくる文字を想定している。だから違和感がない。

だが切り抜き動画は違う、みんな初見なのである。なので文字は早めにださず、ある程度同時に出してしまったほうがいい。たぶん。普段テレビのテロップなどで見慣れていると思うが、実際に声よりも早くテロップが出ているか気にしてみたことはないだろう。難しいのである。

なのでテロップの出始めをどこにするか、まず悩む。そしてテロップの維持時間をどれくらいにするか。これも難しい。ずっと出続けても違和感がある。結局しゃべりおわり+0.3秒くらいで十分だと思う。

 

で、さらに音声加工、エコーだったりを入れようとするとさらに大変だ。動画のズームとか強調エフェクトとか…時間がどんどんなくなってゆく。こうなると切り抜き全体の尺の10、20倍以上の時間がかかって当然になる。

 

いち視聴者として動画編集に7,8時間かかるとか言われてて、なにがそんなに大変なのか?と首をかしげていたが、やってみるとホントに大変である。気になることは山ほどある。やってもやっても満足できないし、作った割に再生数はまったく伸びないし。なるほど、Vtuberの引退はこうして始まるんだなあとよくわかる。

なにより動画編集をすることで自分のしゃべりの癖、ボキャブラリー、聞くに堪えない奇声など、自分のしょーもなさ、つまらなさに直面し、それらをガンガンカットして残るものを見ると1時間が5分程度になるわけだ。

 

自分の面白さってなんだと”編集しているだけ”なのに自問自答して苦しくなってゆく。ここらへん、動画編集の見えない罠だなあと思う。