かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

冬が、雪が一番好き。季節には音があると思うけど雪の降る音はいいね。

 

季節の音を

夏に冬を恋しく思うのは自然なことじゃないだろうか。もちろん冬に夏を恋しく思うのも道理なわけで、つまりはないものねだりとか喉元過ぎればなんとやら。とはいえ冬は他にない珍しい季節である。雪だ。雪こそ冬の代名詞だろう。

 

一番好きな季節は冬かもしれない。雪が一番好きだ。なかでも重く積もる、ずっと絶えない雪を外でじっと眺めるのが好きだ。なんとはなしに電灯の下でこんこんと降る雪がとても大好きだ。世界を真っ白に染められるのは冬しかない。

 

季節には音がある。夏にはもちろん蝉が鳴く。風鈴が奏でる。春は新緑を揺らす風の音がすがすがしい。秋は落ち葉がはらはらと落ちて、さくさくと踏めば寂しげに。では冬の音とは何だろうか。車が轍を作る音でもないし、タイヤがスリップするような音でもない。雪がどかどか落ちる音でもないと思う。冬は雪がじっとりと世界を覆うどこか息苦しさを耳に感じる気がする。それがとても静かだ。

 

冬が大好きでしょうがないので、深夜、一度大雪が積もったとき思いっきり大の字になって道路の端っこで寝転んだことがある。こんなにふかふかで幸せなことと言ったらなかった。寒いし、周りは雪だらけで誰かがいたら危険だ。でも、視界が狭まって上から雪が下りてくるのを眺めるのは何にも代えがたかった。

 

そうしてしばらくいると自分の上に雪がどんどん積もって来てこのままいれば人知れず静かに埋まるのではないかと思う。とても寂しい気持ちになるのだけれど、それもまたなんだか冬だなあと味わう。冬を勝手に人間の気持ちで寂しいものと思うのはずいぶん勝手かもしれないけど、どこか大変に静かで周りが全部真っ白となるとそういう気持ちにさせられる。人間の文化なんて大したことないなあ、人間が絶滅したら雪ももっとたくさん積もるのかな、なんていろいろ考えたりもした。

 

とっても楽しかったのだけれど30分くらいで結局やめてしまい家に帰った。大の大人が路上で大の字に1人で雪に埋もれられる時間なんてそれぐらいだった。まあ子供なら子供で大問題になっていただろうし、あまり危ないと誤解されることはやるものではない。けれど、一度はやってみたかったことができて満足していた。

 

まだ冬は遠いのか、それとも近いのか。8月も半ばになるとだんだんとそんなことを考えるのも悪くないような気もする。

 

おわりに

冬が好きな理由のもう一つは自然と人混みが減るからかもしれない。夏は人通りが多いのか、活気づいてるのか。外出が楽しいのは冬だ。けれど交通の便も悪いし寒いし、濡れまくるという点で苦労はするのだけど、その苦労も悪くはない。冬はインドアまっさかりである。季節が自然とインドア派を応援してくれてる…とまで考えるのは僻みすぎだろうか。