理科室の魅惑のアレ
お題「日本酒」がたまたま出たので書いてみようと思う。自分はビールより日本酒派だ。すっきりとしつつがっつりアルコールという感じが素直で好きだ。ビールはなんだか濃い感じがして飲みにくい気がする。
ビールの良さというのを最初はまったくわからなかった。が、しばらくしてわかったのは実はお茶と似ているんじゃないかということである。子供の頃はお茶が苦手だったけれど、今はがっつり苦い味わいがたまらなく好きになっている。
同じようにあのビールの苦みというものをみな楽しんでいるのではないかと思うようになった。なんというかアルコールとして見るのではなくきちんと味を確かめるように飲むものだと知った気がする。
しかしビールは苦手なままだった。味はわかるしおいしさもわからないでもないが、強くないので一気には飲めないし、ペースもある。人よりもずいぶん遅いペースだし、ジョッキはなかなか大きくて困ってしまう。ぬるくなって炭酸が抜けるとなおさら飲みにくい。
なので日本酒をちびちびと飲むのがすごく好きなのだ。ゆっくりと確かめて自分がどう感じるのか、どういったところをおいしいと感じるのか…そういった楽しみがある。それになにより量が少ないからちびちび飲めばビールよりも飲む量は少なくて済む。むりやり飲まされなくていい点もいい。
しかし日本酒と言えば最初に飲んだときの感想と言えば「ああ、理科室のアルコールランプが燃える理由が分かった気がする」である。これがアルコールかあ、そりゃ燃えるよな、みたいな感じだ。あのアルコールランプのにおいが好きだった人、意外といないだろうか。そんな懐かしい気持ちを起こした覚えがある。
あの紐みたいなものも好きだったし、炎自体もきれいだったなあ。もう一度見たい気がするけれど、そんな機会はなかなか訪れなさそうだ。こういう話を日本酒を飲みながら話したらきっとみんなで笑って楽しいだろうなあなんて思う。