かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

”すべる”を言えなかった日

 

受験生のNGワード

今日は都心で雪が降り積もり、あちこちでスリップしている車や人を見かけることが多かった。滑らないようにするコツがあるかはわからないが、ともかく歩幅を狭く、足の裏全体で踏みしめるように歩くと安全な気がする。一番は目視で凍っている場所を歩かないことだ。そしてできれば外に出ないこと。

 

みんなが滑ってしまっているなか、ふと思うのは受験会場のお手伝いをした日である。受験会場への案内みたいな感じだったのだが、全体に大切な通達があった。間違っても”すべらないようにご注意ください”とか言わないようにと。なるほど受験生への配慮か。

 

とはいえ人間、笑うなと言われれば笑ってしまうのが生理現象。有名なのはピンクの象を思い浮かべないで!とか。どうしたってピンクの象を想像してしまう。どうも脳は否定語を理解できないとかなんとか。否定の前に先読みしてしまうのかもしれない。

 

なので”すべる”を禁止されるとどうにも他の単語に危険なものが混じってないかなど要らぬ心配ばかりしてしまう。自分の言葉のほうがカチコチになっているみたいにも思えた。妙に緊張した覚えがある。うっかり自分の緊張に笑いそうになったりとか。最後には疲れと慣れでなんともなくなったが。

 

他にもマニュアルというか知恵?を休憩中に聞いた気がする。受験生が転んでしまったら手助けして、いますべったから本番はすべらない!とか。ものはいいよう、考え次第、病は気から。励ますのだ。熱く。

 

ともかく実力を万全に発揮するには心のポジティブさが大事なのだから道理や理屈はあとにくっつければいいのだろう、なんてしみじみ思ったりした。きっと大切なのはそういう暖かな気持ちなんだろうなあと。そんなことをちょっぴり思い出した。