かやのみ日記帳

読書の感想や思想を書いています!

面接で心がけることや使う技術について。コールドリーディングと相手に未来の関係を想像させること。

 

面接では受ける側も面接官の情報を読み取る

意外に自分という存在を他者にわかりやすく説明する機会は多い。自分はどういう存在なのか。だいたいのところ身体情報や過去の来歴は重要視されない。身長体重、筋力や体力など。過去の来歴も意外に信用されないのか、一見して終わりになってしまいがちだ。話を膨らませるきっかけにはなるけれど、根っこの部分に火がつくほどの威力はない。

 

自分という存在、精神的な部分を相手に伝えなければならない。自分が未来にどういうことをするのか、現在どういった方向を向いているのか。相手は自分の情報を知って、それから未来でどういった関係を築こうか探っているのだ。だから過去の情報はある程度参考にして、将来どういったことで力になれるのか、仲良く一緒に歩けるのか。こういった判断をできるための材料を相手に与えなければならない。

 

自分がよくやる方法は過去のある時点で考えていたこと、判断したことが今現在にどうつながっているか、そして未来で起こりうる判断にどう影響するかを話すことだ。なかなか難しいことだが、相手の相槌や反応を見て探りを入れて話していく。

 

自己紹介や面接は一方的なゲームではなく、相手と話し合う場面だと思っている。だから積極的にこちらも相手にアクションをかけなければならない。例えば長々と自分の輝かしい来歴を誇らしげに語っていても面接官がちらっと時計を見たら即座に話をやめなければならない。相手が話に飽きている証拠だ。

 

どこかの本で読んだが目線が左に向くと過去に想いを馳せていて、右が未来について考えてる時とか。体の中心がこちらを向いていない時は話を聞いていないとか、腕組は自分を守るためだとか、つまり心を開いていない証拠だ。体を乗り出したり目が輝くというのも一つのサイン。実際に興味を持っていると目は輝くらしい…。ホントかどうかはいまいち信用できないが、そうなのかもしれない。

 

反応を見たり、相手の望む答えを自分が話すにはコールドリーディングやホットリーディングのテクニックが役に立つ。

matome.naver.jp

たとえ相手に対する事前情報が全くなくても、コールドリーダーは相手の外観に対する注意深い観察と、コールド・リーディング特有の話術によって、いくらでも相手の情報を掴むことができるのである。対象者への観察力や会話の説得力、相手に与える安心感・信頼感…などが必要であり、高い技術と経験が必要になる。

コールド・リーディング - Wikipedia

 別にまったく悪いテクニックではないし、詐欺師になるわけでもない。ただ一方的に自分の情報を話すのではなく、自分が話しているにもかかわらず相手の情報を取得する技術が大切だということだ。

 

これは普段の会話でも当然言えることだ。会話で交わされる情報は文章やチャットで交わされるものよりも数百倍多い。自分が一方的にしゃべるだけでも十分すぎるほどの相手からの反応が返ってくるので、それを読み取ることはアドバンテージにつながる。

 

コールドリーディングによって相手の質問や反応をコントロールすることだってできる。

 

コールドリーディングを使った面接の例

①あいまいにする

あいまいな表現を使うことで、ストライクゾーンを広げることが出来ます。
使用例:「かなり非現実的な野望を抱いてしまうことがある」「御社は常に挑戦を続けているようですね」「いつも向上心を高くもっているよね」

【悪用厳禁】コールドリーディングの手法8つ - NAVER まとめ

例えば自分の専攻分野についてほんの少しぼかして伝える。細々とした資料や装置などについてや実験方法について省略する。相手が興味を持っている場合、相手から「それって○○?」と食いつけば話が続けられるし、相手が知っている情報だとわかる。限りなく正確な答えかそれとも遠い答えかで自分の分野への習熟度や興味関心がわかる。

 

もし相手が詳しい答えを返してきたり、少し体を乗り出したり、こちらと目を合わせてうなずいていたりと好意的に食いついてきたと感じた場合は更に話を続けるほうがよいはずだ。

②正反対のことをいう

まったく正反対のことをいうことで「私のことをわかっている!」となります。片方は日頃人から言われていても、もう片方を言われていないと新鮮味がでるそうな。
使用例:「外交的で愛想がよく,付き合いがいいときもある半面,内向的で用心深く,引きこもってしまうこともある」「いつも明るいけど本当は影があるよね」「いつも成功しているように見えますが、本当は日陰の見えない部分もあるのでしょうね」

これは難しいけれど、相手に対してポジティブな結果をガンガン伝えた後でわざとネガティブっぽく少し共感を誘って、落差により親近感や納得感、誠実感を生み出すことができるはずだ。「○○によって表彰されました、しかし失敗はつきもので次の○○ではうまくいかず進捗にも大きく響きました」等。いかにもありがちなミスなどを伝え、相手に「あるある」と思わせる、もしくは実際に「そういうことあるよね」と言わせる。そうすれば相手の記憶の中の出来事とむずび付き、より印象深いものになる。

⑤YESでもNOでも外れない言い方をする(ダブルバインド

日本人は謙遜しやすいからいっそうききやすいかもしれませんね。YESといえばそのままだし、NOといえば「そういうこと自体がその証拠じゃないですかー」といえるのです。
使用例:「自分の考えをしっかり持っていて,根拠なしに人の言うことを信じ込んでしまうことはないと自負している」「協調性があるんだねー」「柔軟に対応されてきたのですね」

この言い方は非常にズルイが、要は相手に判断をゆだねるという技術だ。自分がその結果に対して肯定も否定もせずに相手からの反応を見る。不満そうだったら外したと思えばいいし、逆にこちらに興味を持っているように見えるなら肯定的にとらえたということ。こういったことを重ねていくと相手の性格などが徐々に見えてくるはずだ。

 

自分だけではなく相手に話させると余裕が生まれる

面接というのは自分が気持ちよく話して、さあお帰り下さい…だとよくない。基本は確かに自分で自分を紹介するのが当然だが、一歩進んで相手に喋らせられるとかなりお互いよい印象で終われると思う。それには一歩、面接官という壁を相手に破らせることが大切だ。

 

相手は面接官という先入観によりなるべくこちらの話を聞く立場として接してくれる。もちろんマニュアルにもそう書いてあるはずだ。しかし、面接官も人間でありどうしても喋りたくなる瞬間が発生してしまう。それは自分の認識があっているのか確かめたくなる瞬間だ。「そうだよね!?」とついうっかり聴いてしまうような瞬間。同意を求める、もっと言えば自分が感じた共感、シンパシーを相手にも確認することだ。

 

感動する映画を見て、友人にあの場面よかったよね!と確かめたり、逆に自分が役所なんかで理不尽な扱いを受けたとき他の人に「こんなことってありえるの?」と同意を求めたり。そういったものと同じように自分の体験を相手の体験への釣り針として利用するのだ。そうすれば自分と同じ体験をしてるんだよね、そうでしょ?と仲間意識を持ってくれる。

 

自分が失敗したとかこういう道を困難だが選んだ、信念に基づき反対されながらも突き進んだという話が面接官の過去の経験にひっかかれば、うんうんとうなづいて実は自分もそういう経験があるんだ…と漏らすこともあるだろう。そこで攻守交替を狙う。こちらから質問を仕掛けるのだ。「どういうことですか?」など。相手から引き出す質問を投げかける。

 

面接というのは自分が一方的に売り込み、価値を測られる場というだけでなく、面接した会社の雰囲気や人間についてこちらも推し量る場だ。だから御社の精神をもっと知りたいですとか御社の苦労話を聞いておきたい、そうすることで入社後のギャップを埋めたいとか認識を確かめたいとか言っておけば相手も誠実に対応したいと思ってくれる。

 

こちら側としては緊張を少し解くことができる。相手が喋ってくれている間は自分に攻撃は仕掛けてこないはずだ。面接というのは何を聞かれるかわからないし、いちいち答えを考えるのもつらい。そうした際に相手に喋らせることができれば、相手の好感度も引き出せるし、自分もほっと一息つくことができる。なにより相手が面接官という立場を少し忘れている証拠だ。そうなれば堅苦しい形式ばった質問は少し収まるはずだ。

 

面接官も質問に困るような場面もある。相手の情報や興味がわからない時は苦し紛れの質問をしてお互いに困惑し時間を無駄にする。それよりは面接官に喋ってもらったほうがいい。もちろん面接官と自分がお互いに共感しあうための話だ。勝手に自分の自慢話とか愚痴を永遠と喋る面接官は才能がなさすぎる。そんな会社はお断りしたほうがいいだろう。そうやって面接先の会社を試すこともできる。

 

おわりに

面接官を利用したり、少し反応を見て話を変えたりすることは卑怯だと言われがちだが、自分はそうは思わない。大切なのは初対面の人間とどれだけ自分という存在を分かってもらえるか、安心してもらえるか、どんな未来を歩めそうか相手が想像できるようになることが大切だ。

それには受け身だけじゃ不可能に近い。こちらから情報を引き出し、共感する話題を投げかけ、面接という一方的に感じられる先入観を壊して互いに意識を共有する場に作り替えなければならない。

 見知らぬ者どうしの集団に投げ込まれたとき、人の心と体は「アイス(氷)」のように張りつめて凍てついた状態になっている。「アイス」状態を「ブレイクする(打ち破る)」のが、アイスブレイクである。アイスブレイクを実践し指導する人を、アイスブレイカー(アイスブレイクの司会進行役を務める人)という。

アイスブレイクの目的は、三つある。

  1. 参加者全員が和やかな雰囲気に包まれるようにすること
  2. 参加者どうしのコミュニケーションが円滑に、豊かに、広くなるようにすること
  3. 参加者がその場に自分がいてもよいという安心感をもつこと

アイスブレイク - Wikipedia

 面接でもテクニックとして面接官側がアイスブレイクを仕掛けることは多い。それに面接者ものっかり、さらにもう一歩こちらからアイスブレイクを仕掛けていく。仲良くなるという目的に終始するのではなく、互いに心の中で相手の像を作り出せるようにすることが大切だ。その像が作り出せれば面接時の記憶が薄らいできたころに、印象だけが残る。その印象がうまくいけば”いっしょに働けそうだ”という気持ちへとつながっていくと思う。