言葉に含まれる意味
「いき」の構造は難しい。現代文の問題として出ようものなら阿鼻叫喚間違いなしである。それぐらい読みづらいけれども内容はとても面白い。なにより青空文庫で無料で読むことができる。
わかりやすかった解説記事としては以下が図と用語がまとまっていてよかった。
読んでいないけれど要約サイトも非常に便利そうだ。
にわかに読んで思った感想としては「いき」という言葉の面白さである。日本語の「いき」というのは外国にはない日本固有のものが含まれている。そもそも「いき」という言葉にはいったいどんな意味があるのだろうか。
「いき」を漢字に変換すると生き、活き、息、意気、粋。こんなところが浮かんでくる。生きること、活き活き、呼吸…。そこからさらに精神的な意味合いの強い言葉である意気、そして粋であること。こういった意味がさまざまに混じった言葉は面白い。
言葉というのは文化の基本となるものだ。言葉が紡ぐことで物語も話し言葉も生まれるからそこに含まれる意味や成り立ちを知るのは重要である。そういう意味できちんと言葉の意味を知り、誤用がないようにしないといけない。
おわりに
なぜ急に「いき」の構造を持ち出したかと言えば「イキリオタク」なるものを聞いたからである。
説明には「粋がってる」オタクのことを指すという。けれどもこの「粋」はどうも従来もっている意味とは異なっているように思う。粋がっているというのはやんちゃな、中途半端なプライド、そういったものを連想させる。
だが、最近はSNSだとかInstagram映えなんていう流行もあってかどうも世間からの注目を過度に集めたいだとか自分をひけらかしたい、そういった意味での「イキガリ」だと思うのだ。
いわゆるネット上のお前ら/現実世界のお前らの悪化版…いや進化版。進化したものだと思う。言葉というのは時代によってどんどん変わるものだから、現代的な意味合いを含んだ「いき」という言葉のことを少し考えてしまったのである。