たまに本当に一年に二回くらい、全人類誰とも喋りたくない病になる。
まあ全人類も自分とは積極的にしゃべりたいわけはない。
なのでこちらから勝手に引きこもれば簡単に達成できる。
ただ黒い箱の中にひっそりと丸くなっていたいという欲がある。
こう書いてみると、赤ん坊の欲求っぽい気がしてきた。
偉い学者さんなどが見れば精神的にあれこれ、と注釈をつけてくれる気がする。
だがまあ余計なお世話である。こういう精神状態のときには特に。
そういう解釈よりもそっとそういう日もある。
どうぞ好きにしなさいと言ってくれたほうが嬉しい。
必要なのは許容だけで同情もいらない。遠慮とか配慮もいらない。
ただそういう日もある、そういう事実として受け入れられると楽である。
今現在だいたいそんな気分だ。胃が妙にむかむかする。気分がよくないのだろう。
寝不足などもあるし、体調もよくない。そういう日によくこういう気持ちになる。
もともと人は結構好きなのだが、気を使いすぎて疲れる。
そういう反動のような気もする。
布団の中で真っ暗にして丸くなっているととても落ち着く。
好きなように叫んで、くるまって、じっと息をこらえて。
いろんな気持ちを感じて、苦しんで。できれば一日で済むといいのだが。
こういう日は自分になにも期待せず、何も考えないのが一番いいと知っている。
そう考えている自分の気持ちすら全部投げ捨てたい、投げやりな気持ち。
支離滅裂な自分が嫌になるとかそういう複雑な日だってあるのだ。