かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

建築への興味


新しい世界

VRChatのプレイ時間が800時間に到達した。めでたい。たぶん。
前回から100時間を経て変わったことといえば、建築への興味が生まれたこと。
他人には大したことないし、初歩かもしれないけど自分にとっては大きなこと。

 

UnityのCubeからスケッチする

自分はオリジナルでワールドを作ったことがない。
アセットストアにある完成されたものをアレンジしているだけだった。
できれば自分から作りたいけど、なんとかならないものか。


そう思って、ふと思いついた。
UnityでCubeを置いて作ればいいんじゃないかと。
今までは、アセットストアにあるデモからアレンジをしていた。
最初からこういう風景が作りたいという気持ちがなかった。
アセットをいじって、新しい発見を楽しむという形だったのを変えた。


自分でこんな風景作りたいなというのをUnityのCubeで表現する。スケッチだ。
Cubeは本当に単純な箱で、縦横奥行き、ただそれだけしか変更できない。
太さや長さを変えられるただの線みたいなものだ。
でもこれだけでもスケッチには十分。
そうやってUnityのCubeで作ってみたら、意外と自分にマッチしていた。

 

 一人でいる光景もいいけれど、フレンドの人たちがいる光景もいい。
上記のものは制作に2-3時間くらい。早いほうだ。
でも自分的にすごい達成感があって、成長を少し実感した。


自分はきちんと完成図を作れない。これは他の分野でも同じ。
作っている最中に変わることがしょっちゅうある。
だから許されるなら試して、いいものを選りすぐりたい。

想像力がないので、頭の中からそのまま出力できない。
ある程度目に見えて形になると、こっちの方がいいかもとわかるようになる。
作った上で自分と対話しないと完成に近づけない。


作り始めて完成しないことも多い。
自分の思いつきに任せるからちょっと怖い。
果たしていいものになるのか、不安になりながら作る。

でも完成品を想像しながら作るのはあまりワクワクしない。
楽しみながら、不意な思いつきに身を任せながら作りたい。
矛盾していて、作るハードルも自分で高くしていて大変だった。

でもUnityのCubeで作ることで、所詮Cubeで作っているから高度なことはできない。
自然と制約が生まれる。例えば三角形を作ることすら普通は難しい。
限界があるからこそ、無理せずシンプルに自分がいいと思うものを作れる。
そのシンプルさが逆によかったのかもしれない。


もちろん重いとか負荷とかあるが、もっとも難しい課題をクリアできる。
それは、作るということ。始めるということ。続けるということ。
簡単な方がこれらはクリアしやすい。
はじめからパーフェクトにやらないほうがいい。

作らなきゃわからないことだらけ

作ってわかったのは、作らなきゃわからないことがいっぱいあるということ。
ある意味、絵描きのあるある話と全く変わらない。
こういうのは芸術とかジャンル関係ないのかもしれない。

まず自分の体調管理が難しい。
うっかり集中して二、三時間吹っ飛ばしてしまうので自制が必要だ。

集中して作ってもいいものにならないことも多い。
見切りをつけるのも大事だ。
まだまだ初心者なので、数を優先した方が良い。
クオリティをあげる技術も身についていないから、あまり詰めても効果が少ない。
それより自分が必要な空間づくりを学んだ方がいいと思った。

というか自分がこんなに熱中する人間だとは思っていなかった。
Unityに触れたのは本当に一年前からだ。
それ以前には全然触っていない。
それなのにこんなに夢中になるとは思っていなかった。
こうして夢中になれるものが見つかって結構嬉しい。
が、寝不足になって精神にも悪影響が出るので強く自制したい。

 

繰り返しの美しさ

重要な発見をもう一つ。それはパターン、繰り返しの強さ。
自分にとって建築というのはワンオフ、一点ものだと思っていた。
全てが手作りであってオリジナルなものだと思っていた。
だが、大事な構成や柱の組み方には規則性があったりする。
だいたいの建築は繰り返しで苦労とか統一感を出してると思う。



また模写もやってみた。現実の構造物を参考にして作ってみることだ。
実はこっそり毎日一個作るなんて無茶な目標を立てていたんだけれど、これはやめた。
疲れるし、何より本当に自分のためになるのか?と思ってしまった。

気難しいものだ。たぶん自分は軽い気持ちのまま作ったほうがいい。
自分の好きに、好きなものを好きなときに作る。
目的とか周囲のためとか、そういうものを背負い込むと疲れてしまう。
そういうものづくりの仕方は向いてないらしい。

 

哲学

またもう一つ。自分が好きなことが一つわかった。
間接照明より、自然光の方が好きなこと。
間接照明はとっても綺麗だ。
柔らかい光が幻想的で、みていてホッとしたりする。芸術的に見える。

これは基本となる柱をぐるっと回して作ったもの。
味気なくてライトを足したらきれいになってしまって、自分が驚いた。
予想外にいいねを押してもらえて嬉しかった。
その一方でこれが自分の本当に欲しいものかはかなり悩んだ。


結論としては、なるべくなら間接照明なく、自然光で勝負したいということ。
多分それは自分の廃墟好きとも関連すると思っている。
廃墟は自然光だけでむき出しの素材と影が美しい。それに強く惹かれる。
本質的な素材の綺麗さ、良さが好きだ。
なので人工的でありつつも、自然さがほしいと願ってしまう。


ここら辺矛盾しているなと思う。
空間を作る時どこまでも自然であることはありえない。
人の手でデザインされたものは、どこまでも自然ではない。
とか、こういうのは建築の基礎講座みたいなので学べるんだろうか。
誰かに聞いてみたり、参考書を読んでみたいのだが検索が難しい。
ちょっとずつ自学自習しかないのだろうか。まあ考えるのも結構楽しい。


おわりに

 800時間VRChatをプレイしてみて、建築に新しく興味を持った。
しかし建築とはファンタジーな部分があるなあ、と思う。
経済的な面もあり、精神性とかそういう解説もある。
歴史的に価値のある建造物には宗教性がどうたら、という話も当然ある。
数学的にうんぬんとかアーチ構造が…。
建築分野は歴史もあり、ほかにも様々な分野が絡んでて大変だなと思う。

でもVRで建築するのにそんなに詳しい知識はいらない。
けど知るのも楽しい。が、ほどほどに。

大事なことは自分にとって思い出の風景とか好きな風景を作れること。
そのための技術をこれからも学んで、もっと自分がなにが好きなのかを発見したい。