かやのみ日記帳

日々感じたことをつれづれと書いています。

クリアできるか不安だったけどなんとかSEKIRO 隻狼 をクリアした感想

 

そういえば昨年末になんとかSEKIROをクリアしたので感想を書こうと思う。書く前はああ、いい思い出だったなあ面白かったなあと思っていた。書いている最中につらい気持ちが幾度も沸き起こり…たのし…かった…???いや二度とやりたくな…いや…おもしろ…??みたいになってバグってしまった。

 

購入の動機、始まりの頃の気持ち

www.youtube.com

購入の直接の動機は上の動画。2019/10月の下旬で買ったのが11月はじめくらい。グラフィックがすごいきれいなので、城郭の美しさを学んでみようと思った。SEKIROはゲームの難易度が非常に高いことで有名である。クリアできるのかが非常に心配だったのだが、グラフィックきれいだし、難しければ難しすぎることをネタにすればいいやと思った。

自分はダークソウルなどのフロムソフトウェアアクションRPG未経験である。昔から噂は聞いていたが、そんなに死んで面白いとは思えないと敬遠していた。ゲームのストレスはあまり好きではない。加えてそんなにアクションは得意な人間ではない。はじめからクリアは諦めていた。

ゲームを初めてから序盤のボスまで

もうね…難しすぎる。最初の頃は本当に雑魚にあっさりすぎるほど殺されすぎて笑っていた。序盤で(ほんとにセーブポイント2-3個すすめただけ)で死にまくると手に入るアイテムが4つくらい手に入ってしまってつらかった。

とにかく回避がシビアである。また防御不能攻撃も多く、混乱するし焦る。ゴリ押しはほぼ不可能と言っていい。これが本当につらい。

ゴリ押しができないというのは、SEKIROはボスを倒さない限りまったくレベルアップできない仕様だからである。お金を手に入れても序盤の場合回復薬もない。というかアイテムの回復薬もストックが増えず、おまけに拾える回復薬は超遅効性であり戦闘中の回復に適さない!

基本的に現代のアクションRPGのお約束とは、雑魚やボスで苦戦したら道中の雑魚を必死に倒し、武器のレベルとかアイテムを集めてひたすら殴れば勝てる。その程度である。だがSEKIRO、そんな甘えは一切ない。本当に辛い。ボスを倒さなきゃ駄目=プレイヤースキルの習熟以外選択肢がない…。

 

ボスを初見で倒せる可能性はまったく粉微塵にない。ボス一体につき15回以上の死は確定である。15回で倒せたら安い。噂に聞いていたがほんとに泣きそうになるぐらいつよい。というかわからん。攻略の糸口がない。

しょうがないのでYoutubeで攻略動画を見ても、実践ではまったくうまく行かないのが世の常である。忍びのサブ武器みたいなのも回数制限で使えるのだが、焦って当たらない、敵との攻撃とかち合ってこっちのが大ダメージ、焦って回復しようとしたら相手が追撃して死ぬ。

 

心臓をばっくばっく言わせながら、ちびちびと焦らないように(焦ってるけど)、欲を出さず、すべてを惜しみなく使ってコイツだけを倒す!!と思って10回くらいやるとたまーにいいところまで行って死ぬ。これを10回繰り返すと奇跡的にクリアできる。しんどい。

序盤のボス、最初に出会って初見殺しされた芦名弦一郎というやべーやつを倒すとSEKIROちょっとうまくなったかな…と嬉しくなる。Youtubeの動画でみんな頑張って!とか焦らないでこうやって攻略して!みたいなのを3回くらい真剣に通しで見て、自分で6-7回やって死んでふて寝して、もっかいYoutubeを3回見て…を繰り返すと奇跡がたまに起きて倒せる。疲れたら寝て、ちょっと頑張ろうかなという気持ちになった日にやるとよい。

 

中盤から終盤まで

だんだんとこのあたりからSEKIROのおもしろさに目覚め始める。その理由はたった一つ。狼が強くなるから。本当にそれだけ…。回復薬の数が増え、道中の雑魚をかるーく倒せるようになり、お金をそこそこ稼げ、スキルはたまる。多少食らってもHPも十分ある。やっと快適に過ごせるようになるのである。

とはいえボスがやはり強くて困る。が、だんだんこの強さに麻痺してくる。なれてくる。あー今日は惜しかったなー。いつかボスは倒せるもの、運が大事、焦らない、惜しまないなど心構えが身につく。ボスを一日でも一秒でも早く倒すのではなく、いつか倒せたらいいな、また今度挑戦しようという気持ちで挑めるようになる。

 

さて、終盤らへんの一番許せないつらいボスがいる。同じ忍びで大きな背丈の卑怯なやべーやつ。本気でSEKIROをやめようと思った。何度もキレた。SEKIROで一番難しかった、投げようと思った、苦しんだ大ボスである。

こやつをなんとか倒したおかげでSEKIROとはなにかをようやく理解できた。SEKIROは、焦らず戦略を持ってじりじり倒すゲームである。

 

自分は現代のアクションRPGになれすぎていたのだ。レベルをあげて物理で殴ればいい、はまったく存在しない。あるのはプレイヤースキル。Youtubeの動画で言っていたことが助けになった。「自分が受けたいと思う攻撃だけ受け止めて、ほかはスルーしましょう」

 

ボスのこの攻撃には確定で反撃が二撃入る。二撃入るとHPが5%ほど減らせる。ボスの致命攻撃を取るには残20%程度にすればいい。ということは16回ほど攻撃を当てれば倒せるのである。この計算が非常に、非常に重要だ。

要はとにかく攻撃をあてて手早く倒そうとするからいけないのである。ちゃんと16回当てれば倒せるし、同じボスには二度とあわない。タイムアタックではないので、1回のボスに1時間かけて倒したってなんの問題もないのである。

Youtubeの動画を見て、ボスと何分戦っているのか見てみる。10分15分は当たり前なのである。自分が何回死んで、何時間ボス攻略のためにゲームをやってるのか。ボス戦には1時間でもかけてじっくり焦らず、腰を据えて、ちびちびとダメージを奪って勝てばいいのである。そのことを、終盤になってようやく理解した。それがSEKIROの面白さでもあった。

 

Youtubeの攻略動画がありがたい時代

ということで、ぶっちゃけて言うとYoutube様様であった。攻略Wikiとか攻略本の時代からは随分進歩したなあと思う。ボスとの戦闘時間もわかるし、モーションからの回避タイミングなども編集でスローにしてくれたり。これがなかったらクリアする気すら起きなかっただろう。だれかがクリアしているのを見て、ようやく勇気がわくのであった。

SEKIROというか、ダークソウル的なフロムソフトウェア系のアクションRPGになぜ人気が集まるのかわかった気がする。ゲームとしての根源的なものを、現代の充実したシステムからありとあらゆるものを削りきることで、プレイヤーに自覚させ、成長を促しているのだ。自分がいかに現代の親切なシステムになれきっていたか思い知らされたのは、面白い体験だった。