ブルーピリオドの舞台にもなってる、東京藝術大学に行ってきた。
これまた広い上に、絵画の展示が8Fとかまであって、階段をのぼるのが大変だった。
学内に美術館はあるわ、そもそも上野公園の隣だし、美術館に博物館に…
芸術の密集地と言える中でとんでもない量の展示があってびっくりした。
びっくりしたのは売店で作品を売っていて、しかも売れてるってこと。
何十万円の作品が普通に売れててすげえ…ってなったり。
いろんなかたちのアートを一気に見れる機会だった。
メッセージ性の強いもの、とんでもなくうまいもの。
自由すぎるもの、見てもわからん…となるけど個展めっちゃやってる人。
ブルーピリオドの漫画を見た後でよかったなーと思う。
たぶんこの人たちもひたすらに「芸術とはなにか」を問われ続けたのだろう。
しっかし人がどこにでもいて、みんな意外と芸術好きなんだなあと気づく。
日本人は思ったより芸術に関心があるのか。
たぶんずるい感想
正直なところ、真っ当な評価は自分にはできない。する権利もなさそう。
理解できないものであったし、苦労をわかってあげることもできない。
なによりたぶん、自分がはじめて卒業制作展を見たからだけれど。
テーマがなにもそろってないから、見るのに非常に疲れる。
美術館とかはそこらへんが配慮されているのだと思う。順番とか、作品の絞り方が。
卒業制作ではテーマとかないんだろうか?卒業という晴れ舞台だから自由に作って良いとしてるのかもしれない。けど、見る側は多くのアーティストたちがバラバラに表現をしているのを見ることになる。
これはかなりの負荷だった。
例えば環境についてとか、未来について…そういうものでもあると助かったと思う。
けどばらばらで、作品説明すらもないものもあるし、逆に説明が長すぎるものもある。
個人の思い出、故人を偲ぶ、ジェンダー、環境、アートの矛盾、視覚表現、新技術、建築の新提案…
様々なものが整理されないまま配置されているようにしか思えなかった。それは仕方のないことなのかもしれないが。優秀作品とかは並び順とかあったのだろうか、それも難しいような気もする。
技術に表現を見出すか、その反対か
もう一つ、思ったのは技術を発展させて表現にしようとする試み。
素材の質感を組み合わせたり、空間を違った形で表現してみたり。
そういったものは確かに面白く、なるほどと思えるものもある。
見つかった技術の中の「発見」を作品にしたのだと感じる。
どこかで差別化を行うための、なにか技術の中の発見をクローズアップしたような、そういうもの。けど、ブルーピリオドの場面を見ると教授からいろいろ言われてそう。
苦しい。
毎日面白いものが作られては数秒で消費されていく時代、とうとうAIもでてきて、アイディア勝負にも大変になってきた時代。そんななかで上野の森の中で、古今東西の芸術に囲まれながら過ごすのは想像もできなさそうだ。
学生の苦労を感じることができる、貴重な機会だった。